維持管理注意事項

シバ(コウライシバの場合)を用いた薄層屋上緑化のメンテナンス詳細は次の通りです。なお、日常の点検は建物の管理者が実施して下さい。
維持管理作業は専門業者とのメンテナンス契約をお勧めします。

維持管理項目 維持管理注意事項

植栽域の点検
  • 植物の生育状況を観察し、必要に応じて、施肥、芝刈り、目土、張り替え、病害虫防除を実施してください。
  • 土壌の飛散、流失が見られる場合は、土壌の補充を行い、必要に応じて飛散・流失防止策を講じてください。
  • 台風到来が予測される場合は、事前に緑化システム等の固定状況を確認し、不具合箇所は修復してください。さらに、台風や豪雨のあとの点検も実施してください。
  • 植栽域内の排水ドレン、排水路(溝)を点検、清掃してください。
植栽域周辺部の点検
  • 排水ドレン付近および排水路(溝)に落葉、泥、土壌、ごみ等がないか点検し、清掃してください。台風・豪雨の前後の点検をお勧めします。
  • 防水層が露出されている場合は、表面の損傷がないか確認し、損傷が見られた場合は速やかに補修、もしくは専門業者に相談してください。





灌 水
  • 梅雨が明けた夏場は1日1回の水やりが基本
    1回の水やりの目安:芝地の縁沿いから水が染み出す程度(㎡当たり約4.5L)
  • 過剰な水やりは避ける。
    過保護に育てるのは良くありません、環境に順化させることも必要です。
  • 注意点
    乾燥害:芝生の葉が針のように巻いた状態になり、また、黒ずんで見えると乾燥害の注意信号です。散水して下さい。
    芝生の休眠時期:11月〜3月は芝生の休眠時期ですが、細胞は活動しているため水やりが必要です。空気が乾燥し降雨が無い日が7日以上続く時は、散水して下さい。
    ※休眠時期に自動灌水を行う場合は、週1度のペースで散水して下さい。
施 肥
  • 夏季は特に濃緑色になってほしいものです。肥料を与えると「チッソ養分」により濃緑色になりますが「チッソ養分」を過剰に与えると虫害を受けやすくなる可能性があります。
  • チッソ・リン酸・カリの容量を均一化したものを与えて下さい。
    人間にとってバランスのとれた栄養素の摂取が大切なように、植物にとっても同様のことが言えます。
  • 市販のチッソ・リン酸・カリがバランス良く配合された(配合比「8-8-8」「10-10-10」程度)化成肥料あるいは有機質肥料を与えて下さい。
  • 肥料の目安
    30〜40g/㎡(大人の手で一握り程度)。
    ※施肥回数は肥料によって異なりますので、説明書を十分読んでご使用下さい。
芝刈り
  • 芝生をいつまでも美しく育てるためには必ず必要な管理作業です。
  • 刈り込み
    葉の3分の1上を目安に刈り込みます。
    ※深く刈り過ぎると、葉がなくなり回復が困難になります。刈り高には十分注意して下さい。
  • 刈り取った葉(サッチ)はきれいに取り除いて下さい。
    ※放置しておくと病気の原因になります。
張り替え
  • 弱くなった芝生・枯れた芝生の張り替え
  • 同じ品種の芝生を使用して下さい。
  • 張り替えた後の管理方法は、施工後の養生と同様です。
目 土
  • 芝生にも生長点があります。ランナーから芽吹いてくる時期に目土を与えることで、力強い葉や茎に育ちます。
    ※毎年行う作業ではありません。芝生の回復を促す作業です。
  • 注意点
    多量に与え過ぎない。
    目土が粗く(大きく)、多量に与えすぎると生長点に負担やストレスがかかり、発育を妨げてしまいます。
    目土は出来るだけ細かいものを使用して下さい。
    均一にならす時には、無理にひっかいたり押し込んだりしないで下さい。
病害虫防除
  • 温度変化が著しく激しい時に発生
    梅雨や自然環境に異変を感じた時期に、あらかじめ市販の薬剤を使用すると発生を抑制できます。
  • 発病、害虫が発生した場合
    早期に同様市販の薬剤を施してください薬剤の使用方法は各説明書の指示に従ってください。

【病害例】

さび病・葉枯れ病・春ハゲ病等

【虫害例】

ツトガ虫・ヨトウ虫・コガネ虫等

主な病害虫

黄化症 春はげ症 さび病 葉枯病(犬の足跡病) スジキリヨトウ シバツトガ
黄化症 春はげ症 さび病 葉枯病(犬の足跡病) スジキリヨトウ シバツトガ